Midjourneyで漫画やLINEスタンプを作ろうとしたとき、最初にぶつかるのが「キャラクターの顔が毎回変わってしまう」という壁です。画像生成AIの仕様として「毎回異なる画像を出力する」のが基本なので、何も対策をしなければ同じキャラクターを維持することはできません。
しかし、記事執筆時点のMidjourney(www.midjourney.com・サイト終了)には、キャラクターを固定するための専用機能が搭載されています。その決定版が「–cref」(Character Reference)パラメータです。参照画像を1枚指定するだけで、そのキャラクターの特徴を維持したまま、異なるポーズやシーンの画像を生成できます。
この記事では、–crefパラメータの使い方から、プロンプトの書き方のコツ、キャラクターシートの作り方まで、一貫性のあるキャラクター画像を生成するための全テクニックを解説します。各パラメータの詳細はMidjourney公式ドキュメントでも確認できます。

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Midjourneyのキャラクター固定機能「–cref」とは
–cref(Character Reference)は、Midjourneyに「このキャラクターと同じ見た目のキャラを描いて」と指示するためのパラメータです。参照画像のURLを指定すると、その画像のキャラクターの特徴(顔、髪型、体型、服装など)を維持したまま、新しいシーンやポーズの画像を生成してくれます。
なお、キャラクターの一貫性を保つアプローチとしては、Stability AIのStable Diffusionでも別の手法(LoRAなど)が利用可能です。ただし、手軽さではMidjourneyの–crefがかなり優れています。
基本的な使い方
/imagine prompt: a girl reading a book in a cafe --cref [参照画像のURL]
参照画像のURLを末尾に--crefで指定するだけです。たったこれだけの操作で、参照画像と同じキャラクターが別のシーンで描かれた画像が生成されます。
–cwパラメータで一貫性の強度を調整
--cw(Character Weight)で、キャラクターの再現度を0〜100の範囲で調整できます。
--cw 100(デフォルト):顔・髪・服装のすべてを忠実に再現--cw 50:顔の特徴は維持しつつ、服装などは変更可能--cw 0:顔のみ参照し、それ以外は自由に生成
服装を変えたいときは–cw 0〜50、完全に同じ見た目を維持したいときは–cw 100と使い分けましょう。LINEスタンプのように全体の統一感が重要な場合は–cw 100がおすすめです。
キャラクター固定の方法を比較
Midjourneyでキャラクターの一貫性を保つ方法は複数あります。それぞれの特徴を比較してみましょう。
| 方法 | 再現度 | 手軽さ | 用途 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| –cref(キャラ参照) | ★★★★★ | ★★★★★ | 全般 | 最もおすすめ |
| –sref(スタイル参照) | ★★★☆☆ | ★★★★★ | 画風統一 | 画風を揃えたいとき |
| Seed値固定 | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | 類似画像生成 | 補助的に使用 |
| 詳細プロンプト記述 | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | 初期キャラ設計 | –crefと併用 |
| キャラクターシート作成 | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | 本格的なキャラ運用 | 長期プロジェクト向け |
総合的に見て、–crefが再現度と手軽さの両面で最もバランスが良い方法です。他の方法は–crefの補助として活用するのが効果的です。
実践テクニック:キャラ固定の精度を上げる方法
テクニック1:まず「基準画像」を丁寧に作り込む
–crefで参照する元画像の品質が、その後のすべてを左右します。最初のキャラクター画像に時間をかけるのが、結果的に最も効率の良い方法です。
基準画像のおすすめプロンプト:
/imagine prompt: character design sheet, front view, a young woman with shoulder-length black hair, green eyes, wearing a white blouse and navy skirt, anime style, clean background, detailed face --ar 1:1 --v 6.1
ポイントは「正面向き」「きれいな背景」「顔が大きく映っている」の3つです。横向きや背景が複雑な画像を参照に使うと、再現精度が著しく低下します。
テクニック2:キャラクターシートを作成する
本格的にキャラクターを運用するなら、複数角度の設定画(キャラクターシート)を作っておくと便利です。
/imagine prompt: character reference sheet, multiple poses, front view, side view, back view, [キャラクターの詳細描写], white background --ar 16:9
生成されたキャラクターシートの中から最も理想に近い面を切り出して、–crefの参照画像として使用します。
テクニック3:–crefと–srefを組み合わせる
キャラクターの一貫性(–cref)と画風の一貫性(–sref)を両方指定すると、キャラも画風も統一されたシリーズ画像を作成できます。
/imagine prompt: [シーンの説明] --cref [キャラ参照URL] --sref [スタイル参照URL]
LINEスタンプや4コマ漫画など、シリーズ全体で統一感が求められるコンテンツ制作時に特に威力を発揮します。

テクニック4:Seed値を補助的に活用する
–crefだけでも十分な精度が出ますが、Seed値も固定すると微妙な要素の一貫性がさらに向上する場合があります。
/imagine prompt: [シーンの説明] --cref [参照URL] --seed 12345
ただし、Seed値だけに頼るのは避けてください。Seed値はあくまで「似た傾向の画像を出す」ための補助的な機能であり、キャラクターの同一性を保証するものではありません。
テクニック5:プロンプトにキャラ名をつけて管理する
独自のキャラクター名をプロンプトに含めることで、自分自身のプロンプト管理がしやすくなります。AIが名前を理解するわけではありませんが、複数のキャラクターを同時に運用する際の整理に役立ちます。
用途別の活用例
LINEスタンプ制作
同じキャラクターで40個のスタンプを作る場合、–crefは必須です。基準画像を1つ丁寧に作り込んでから、「笑顔」「泣き顔」「怒り」「OK」「ありがとう」などの表情バリエーションを–crefで量産します。--cw 100にして服装も統一するのがポイントです。
漫画・ストーリー制作
同じキャラクターが複数のコマに登場する漫画では、–crefに加えて–srefで画風も統一します。背景や構図はプロンプトで自由に変えつつ、キャラクターだけは一貫させる運用が基本です。
SNSアイコン・シリーズイラスト
季節ごとにアイコンを変えたいとき、同じキャラクターで「春バージョン」「夏バージョン」「ハロウィンバージョン」などを作成できます。--cw 0にすれば、顔は同じまま服装だけを変えることも可能です。
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よくある質問(FAQ)
Q. –crefは無料プランでも使えますか?
–crefはMidjourneyの有料プラン(Basic以上、月額10ドル〜)で利用可能です。無料トライアルでは使えない場合があるため、本格的にキャラ固定をしたいなら有料プランへの加入をおすすめします。
Q. 実写風の人物でもキャラ固定できますか?
できます。–crefはイラストだけでなく実写風の人物にも対応しています。ただし、実在の人物の写真を参照に使うのは利用規約や肖像権の観点から避けてください。
Q. –crefで参照できる画像は自分で生成したものだけですか?
Midjourney上にアップロードした画像であれば参照可能です。ただし、他人の著作物を無断で参照に使うことは避けましょう。基本的には自分がMidjourneyで生成した画像を使うのが最も確実で安全です。
Q. キャラクターの表情だけ変えることはできますか?
プロンプトで表情を指定すれば可能です。「smiling」「crying」「angry」「surprised」などの表情指定を入れつつ–crefを使うと、同じキャラクターの表情違いの画像が生成されます。
Q. 複数のキャラクターを同時に固定できますか?
V6.1以降では、複数の–crefを指定することで複数キャラクターの同時固定が実験的にサポートされています。ただし精度は単体参照より落ちるため、場合によってはPhotoshopなどで後から合成するほうが確実です。
Q. Niji(にじジャーニー)モードでも–crefは使えますか?
はい、Nijiモードでも–crefは利用可能です。アニメ調のキャラクター固定には特に相性が良く、Nijiモードのほうが安定した結果が出やすい傾向があります。

まとめ:–crefでMidjourneyのキャラクター固定は実用レベルに
この記事のポイントをまとめます。
- キャラクター固定の決定版は「–cref」パラメータ
- –cwで再現度を0〜100で調整(服装変更は–cw 0〜50、完全再現は–cw 100)
- 基準画像は正面向き・クリーン背景・顔アップで丁寧に作り込むことが最重要
- –crefと–srefの組み合わせでキャラも画風も統一したシリーズ画像が作れる
- LINEスタンプ、漫画、SNSアイコンなど活用の幅は非常に広い
- 実写風にも対応するが、著作権・肖像権には十分な配慮が必要
記事執筆時点のMidjourneyは、キャラクターの一貫性という画像生成AIの最大の弱点をほぼ克服しています。–crefを使いこなせば、オリジナルキャラクターを使ったコンテンツ制作が格段にスムーズになるはずです。
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